ネスト どんより失望したい人に
ネスト
総合:80点
怖さ:☆☆★★★
物語・描写:☆☆☆★★
キャスト・演技:☆☆★★★
音楽・演出:☆☆☆★★
謎解き:☆☆★★★
喪失感:☆☆☆☆★
トラウマ要素:憂鬱エンド
ケビンコスナー主演のネストです。
2014年のマカレナゴメス出演のネストとは別なので注意!
【ストーリー】
離婚した夫と長女・長男が転居先に選んだのは森の中の一軒家。その庭には小さな丘があり、どこか不思議な雰囲気を醸し出していた。しかし、ある日丘の上で昼寝をした長女は、それ以来異常な行動を繰り返すようになる。家の中でも夜な夜な怪しい物音や囁き声などが聞こえるようになり、父親は丘のことを調べ始める。
【レビュー】
ラストが全ての映画。
序盤のほっこり部分は早々に終わり、そこからラストまでは長女の変わり様と、シングルファザーとして悩むお父さんをひたすら観ることになる。主人公のお父さんはかなり残念な感じが漂うキャラクターなので、最初から最後まで残った長男を応援してしまう映画となっている。
ところどころホラーテイストの部分はあるものの、怖くはない。ビックリさせるシーンも1度か2度程度で、観やすさだけで言えば非常に観やすい作品。
そして気づけばラスト10分。この10分で事態の真相と、家族の奮闘、結末まで展開される。
これはちょっとネタバレになる様な気もするけど、バッドエンドです笑
もう全体としてどことなく陰鬱な雰囲気で、観終った後は完全にどんより…
予告編の「ミスト」とは少し違うし、絶対に及びはしないけど、確かに良い感じのどんよりさがある。
このラストを良しとするかが賛否を大きく分けてるんだなぁ、というのがすごくわかる映画なので、これを読んで嫌だなって思う人は観なくて良いと思います笑
あと、かっこいいケビンコスナーが観たい人も当然観なくて良いと思います。
個人的には、100分使って作り出した雰囲気にこのラストで見事に「どんより」させてくれた点で高評価!( ̄▽ ̄)
【似てると思った映画】
特になし
【ネタバレレビュー】
希望を持つ者が救われない。守りたい者が守れないこの感じ。
何より罪のない警官や先生、勇気を振り絞って出てきた長男のラストを観た時の悲壮感!絶望感!喪失感!良いね!!
まぁストーリーと怪物のデザイン、その他細かい所残念な要素があるのは事実。
特に怪物は、丘の中に棲みついていて最後まで正体不明なくせに、ラスト10分クライマックスで現れたそのビジュアルはなかなか酷い笑
遺跡の元住民とかなのかとも思ったけど、そこから膨らまないし、怪物と丘のストーリーをもう少し掘り下げないと厳しい評価を受けても仕方ない。
にも関わらず高得点の理由は、あれだけ応援させられた純朴な長男を最大限追い詰めた挙句、殺すシーンではなくああいうタイプのシーンで終えてエンドロールを流す畜生度合いだけです。