少年は残酷な弓を射る 考察
今回はホラー映画のレビューではなくサスペンス?映画の考察を。
ネタバレ込みの考察なので未視聴の方などは注意!
この映画の大まかな流れは
1. エヴァとフランクリンが出会い、結婚。夫婦の間にケヴィンが生まれる
2. ケヴィンの子育てに苦労するエヴァ。夫には懐くのに自分には「ママ」と呼ぶことすらなかった。
3. 治るどころか過激化する言動に、全て自分へのいたずらかと思い出すエヴァ。ついにキレてケヴィンに怪我を負わせてしまう。しかしケヴィンが体調を崩した日、初めてエヴァを「ママ」と呼び、甘えてくる。
4. エヴァたちに第二子セリアが誕生。しかしケヴィンは妹を遊び道具、雑用係として使うばかり。また、自身は弓の練習に没頭する。
5. エヴァの提案によりケヴィンと二人で出かけるが、相変わらず上手くいかない。それからしばらくして出しっぱなしにされていた排水管の溶剤によってセリアは片目を失ってしまう事件が起こる。
6. セリアの事件などをきっかけにエヴァとフランクリンがついに離婚を考え始める。そしてケヴィンが16歳の誕生日を目前にしてついに大事件を引き起こす。
7. ケヴィンによって大量の生徒とフランクリン、セリアは殺され、ケヴィンも刑務所(少年院?)へ。エヴァはケヴィンの面会に訪れるが何も話すことはできず。(テレビの話は直接してたのかも?)
8. 家と職を変えるエヴァ。しかし事件を起こした街から離れなかったため、周囲の人全員から激しく非難され続ける。
9. 事件から2年経ち、ケヴィンの大人の刑務所へ移動に合わせて再び面会をするエヴァ。なぜ事件を起こしたのかというエヴァの問いに対してケヴィンは「わかってるつもりだった。でも今は違う。」と。そして面会は終了し、エヴァはケヴィンを抱きしめるのであった。
ここまでの話と、ケヴィンが母親の愛を求めていたということは大半の人がそう受け取ったはず。
しかしなぜケヴィンはあのような態度をとり続けたのか、なぜ事件を引き起こしたのかという点について具体的なことは示されていない。たぶんそれこそが原題の通り議論すべき点なんだと思う。
事件を引き起こした理由はおそらく母に「見てもらう」ため。多くの人が多くの時間テレビを見ていることに注目したケヴィンはテレビに放送されるような「退屈ではないこと」を計画する。ケヴィンの特技は弓であり、その腕を使えば大事件を起こすことができる。もしかしたら自分の腕の良さを見せたかった点もあるかもしれない。
弓を持ったケヴィンが礼をしたシーンを見ても、これが彼なりのショーだったんだと思う。友人関係などの描写は一切なく、おそらく母にしか興味のなかったケヴィンにとって生徒はただの道具。殺すことに躊躇はなかっただろうなー。
じゃあなぜ母への愛がこのような態度で現れてしまったのかってことについてはいろいろ解釈があるはずなんだけど、ここでは単純に反抗・否定こそが一番注目される手段だって分かっていたからなんじゃないかな。
ケヴィンは賢かった。だから赤ちゃんの頃に泣いて母を呼んでいた原理を体で覚え込んでしまった。なかなか喋らなかったのは自分を異常に見せて母の関心を惹くため。これが成功してしまったがために、異常な振る舞いを続け、さらに反抗や否定も有効であることに気づいてしまった。父親についてはあまり関心がなかったから赤ちゃんの頃から泣いて求めることもなかったし、大きくなっても反抗する必要はなし。読み聞かせのシーンは体調不良で本心が素直に出た唯一のシーンかな!
ケヴィンは成長して母のことを徹底てきに調べ上げる。ケヴィンとエヴァが水の中に頭をつけるシーンは様々なことを息子が真似てる様子とか、水面が鏡のようになることを含めた隠喩なのかなーなんて。
小さい頃のようにただ闇雲に反抗するのではなく、母の行動の一手先で最も関心を集められるよう立ち回るケヴィン。そしてその集大成のごとく引き起こした事件。父と妹は邪魔者だったからだろうね。夫婦の営みを妨害したり、妹と過ごす母をチラチラ見てたりしたところも、賢くて母親一筋なケヴィンなら偶然じゃないだろうし。
しばらくは母と暮らすため、母の注目を惹くために利用してきた二人も、離婚されちゃうならもう必要なくなるし邪魔なだけだからってことで事件を起こして二人っきりになりたかったのかな。
でも実際は刑務所で母には会えず2年もの間考えた結果、自分のやったことが正しかったのかわからなくなってしまった。甘えることをほとんどしてこなかったケヴィン、エヴァも息子への愛を疑ってしまい愛情表現ができなかった。だからこそ改めて接し方がわからなくなってしまったケヴィンだったけど、エヴァが抱きしめてあげることで明るい未来が見えたっていうラストシーンだったのかな!
グダグダ〜っと書いてしまったけど個人的な解釈でした!笑
ストーリー以外に、キャストの演技が素晴らしい作品だと思います!
すごく特徴的にいろいろな色が使われていたり、音楽の使われ方も独特な感じがあるから詳しく研究するのも面白そう!
あとNINTENDO64とか琴の音楽とか、ちょいちょい日本要素があるのも面白い!!笑
たまにはこんな作品もいいなぁと思うまとめきでした( ̄▽ ̄)
ヘイヴンハースト B級か、C級か
ヘイヴンハースト
総合:57点
怖さ:☆☆★★★
ストーリーのわかりやすさ:☆☆☆☆☆
2016年アメリカ制作のサスペンスホラー!
『ソウ』シリーズのプロデュースサーが製作総指揮を務めた本作、予告編ではまぁまぁな印象だったけど・・・
突然音信不通になった友人のダニエルを探すためダニエルが最後に住んでいたアパート”ヘイヴンハースト”を訪れるジャッキー。ヘイヴンハーストは何らかの問題を抱えた入居者の更生を促すための施設であり、自身のアルコール依存症が原因で娘を亡くしたジャッキーもアルコールの摂取を断ち、質素で健全な生活を送るというルールのもとで入居が決定した。
しかし入居して早々に同様のルールを破った住人の一人、ポーラの悲鳴を聞いたジャッキー。ポーラはその後姿を現さず、ジャッキーはこのアパートと支配人であるエレノアを疑い始める。
そしてダニエルやポーラと同じようにルールを破って飲酒をしてで秘密を知ろうとするジャッキーの元へ退去勧告が言い渡された時、アパートに潜む謎の存在が彼女に襲いかかる!
殺しにくるやつから逃げるという単純明快なストーリー。
ただ、この80分という短い時間で苦手な人には注意が必要な点がいくつか。
どれも1カット程度の尺ですが、
・SEXシーン
・レイプ(未遂)シーン
・拷問シーン
・身体切断、突き刺しシーン
などがあり、怖がらせ方もビックリ系が多いので注意!
この映画の最大の見所はこの拷問シーン・・・かな?笑
ミステリーというカテゴリをつけられてはいますが謎解き要素はほぼなく、序盤で全貌が見えてしまうし、どこから出てくるかわからない恐怖みたいのもあまりない(ドキドキする前に出てきちゃうからね!笑)。アクションがすごいわけでもなければ官能ものでもないし、ラストのどんでん返し等もなし!笑
これは個人の趣向の問題だと思いますが怪人のデザインもカッコよくはないし(ヘルレイザーとジェイソンを混ぜたような感じ)、独特の雰囲気みたいのもない。
ので、消去法的にも拷問や痛いシーンがメインなのかな〜と思うけれど、そうだとしたらかなりライトな作品。余計なものはないし、痛い系に興味あるけど自信ない人向けの入門作としてはいいのかも?笑
これで120分映画とか言われたらキレるけど、80分でスピード感はあるからまぁいいかなみたいな( ̄▽ ̄)
ただ、怪人の詰めが甘すぎるのと最後の展開に至る少女の心理が分からないところは最後までモヤモヤします・・・
これをプロローグにして、今度は大量の怪人が出てきるっていう絶望的な作品が出てきたら観たいかなって感じ!
そんな感じのふわっとした作品でした〜笑
永遠のこどもたち "ほどよい"ゴシックミステリ…?
総合:66点
怖さ:☆★★★★
なんか惜しい:☆☆☆☆★
一ヶ月くらい空いてしまいました、久々のレビューです笑
今回はギレルモ・デル・トロ氏プロデュース(見終わるまで監督作かと思ってました笑)の『永遠のこどもたち』。
スペイン発の哀しいホラーということで鑑賞!
孤児院で育った婦人ラウラは夫のカルロス、養子の少年シモンとともに小規模な孤児院を設立しようととある屋敷に引っ越してきた。
屋敷の近くには閉鎖された灯台があり、ある日ラウラはシモンを遊ばせるために灯台の下の洞窟へ連れていく。しばらくしてラウラがシモンを探しに行くと、彼はトマスという友達ができたというが、そこには誰も見当たらなかった。
もともとシモンには妄想癖があったため気に留めなかったが、それ以降「友達と同じく自分も大人にはなれない」などと言ったり「宝探しゲーム」という複数人でしかできない遊びを始めたりと、シモンの不可解な言動は加速していく。さらには老婆が現れて、シモンのことを尋ねたり物置小屋に潜んでいたりと怪しく屋敷を動き回っていた。
そしていよいよ孤児院開設のパーティーの日、ラウラは言うことを聞かないシモンを叩いてしまうが、それから彼の行方が分からなくなってしまう。シモンを探し回るラウラはパーティー会場にいた一人の子供によって監禁されてしまう。しばらくして救出されたラウラであったが足を怪我してしまい、シモンを見つけることもできなかった。
唯一手掛かりになりそうな怪しい老婆とラウラを閉じ込めた謎のこどもを探し出し、シモンの捜索を始めるラウラとカルロスであったが、"その時"は刻一刻と迫っていた・・・
哀しい話だった(T ^ T)
他の方のレビュー通り、哀しくて、愛に溢れた作品だと思います。
ストーリーも良くて、謎解き要素も十分!!
ただ、眠くなる・・・笑
この作品がどんなホラーかと言われれば間違いなくゴシックホラーであり、全体的に暗く、静かに哀愁漂う感じなので眠くなる人も少なくないんじゃないかなって思います笑
ただ、ゴシックの中にも警察や科学みたいな要素も入っていて、どこかインシディアスに似ているような印象も。アザーズみたいなコテコテのじゃない分観やすい内容な気がする!
一方、ゴシックで超大事な内装服装などがあまり出てこず残念。それとところどころに挟み込まれてる美しい風景はもっとたっぷり観たかったかな。
構成的には中盤に若干の中だるみ感があるものの、ゴシックはだいたいそういう印象受けるからそんなもんかなーと思うけど、ラストのお父さんのカットはいらないなぁ。最後のラウラのシーンがピークだからそのままエンドロールに行って欲しかった!伏線回収は一回してるし、十分想像できる内容だったし。
どうしても付けるならエンドロールの後のおまけ的なので良かったと思います( *`ω´)
総括するとストーリーはいいけどホラーとしては控えめだし、ゴシックとしても若干物足りないかもっていう印象でした〜
似てる作品ならドリームハウスの方が好き。
ちなみにギレルモっぽさはちょっとあったよ!
パッケージのネタバレはどうなんだろう・・・
インシディアス 第2章 前作と比べて・・
インシディアス 第2章
総合:57点
怖さ:☆☆★★★
音量注意:☆☆☆☆★
春休みで暇になると、他のことに手を出し始めるから結局忙しい( ̄▽ ̄ )
今回レビューするのはジェームズ・ワンの代表作と言っていい「インシディアス」の続編!
前作は随分前に見たのですが、序盤はかなりいい雰囲気で怖かった気がする!後半はバトルモノっぽくなって怖くなかった印象。笑
少し躊躇していた作品なのですが結果は・・・!?
前作において悪魔によって闇の世界へと連れて行かれた息子をなんとか救出したジョシュ。彼は妻のルネと三人の子供を連れて母ロレーヌの家に引っ越すことにする。彼らは新しい家でようやく平和な暮らしを手に入れたかのように見えたが、奇妙な現象が止まることはなかった。
怯えるルネに「悪魔はもういない」と言って聞かせるジョシュ。しかしロレーヌにはどうもジョシュの様子がおかしいように見えていた。
一体この家族の周りで何が起こっているのか、一体ジョシュはどうしてしてしまったのか。協力者を集めて前作の事件とジョシュのことを調べ始めるロレーヌとルネたちがたどり着いた先には恐ろしいモノが待っていた。
まず第2章と言ってるだけあって前作を見ていない人にとってはなかなか見づらいというのは言っておかなければならない。
立ち位置としてはスピンオフのようなものではなく、まさしく”続き”の話。
しかし今回はあまり怖くないかもしれない。パワフルなおばちゃんがとにかく印象的なだけの映画・・・
正直雰囲気作りも前作に遠く及ばないし、かなりギャグっぽい演出や展開にがっくり( ;´Д`)
お調子者たちの笑わせシーンも微妙。
的を定められなかったのか、いろんな要素が中途半端に盛り込まれており作品自体が軽い。驚かせるところも音量デカくしてビックリさせてるだけみたいな感じだし。
ツッコミどころも満載だしまだ「続く」みたいな感じで終わるしでイマイチでした。
良いところは、ところどころ怖そうなシチュエーションがあったり、大まかなストーリーは悪くないことくらいかな。エログロなしで映像にB級感がないのも良いところかもしれないけど、この作品だったらむしろB級で攻めた方が良かったかもなぁなんて( ̄ー ̄ )
呪い襲い殺す OUIJA 歯ブラシを使おう
呪い襲い殺す OUIJA
総合:87点
怖さ:☆☆☆★★
デンタルフロス恐怖症:☆☆☆☆★
「ポゼッション・エクスペリメント」に続いてまたもヴィジャ盤ホラーです笑
こちらは2014年アメリカ制作のオカルトホラー。
予告編はまずまず期待できそうだったけど・・??
女子大生のレインにはデビーという古くからの親友がいた。ある夜、二人はいつも通り話して別れたのだが、翌日になりデビーが自殺したという知らせを聞く。
自殺した理由がわからず、彼女の死を受け入れられないレイン。レインとデビーは昔ヴィジャ盤で遊んだことがあり、デビーと最後に会った時もヴィジャ盤の話をしていた。そのヴィジャ盤をデビーの家で見つけたレインは、彼氏や妹、友人などを集めてデビーの霊を呼び出そうとする。
最初は誰も信じていなかったが、レインの話しかけに対して霊は "HI FRIEND" と挨拶し、自身の名前を "D" のイニシャルで伝える。レインがお別れ挨拶をしたいと言うと "GOOD BYE" の文字を指し、降霊は終わった。しかしそれ以来、ヴィジャ盤を使ったレインたち全員に恐ろしい現象が起きる。
何者かの気配。扉やベビーカーが一人でに動く。そしてそこには必ず "HI FRIEND" の文字が残されていた・・・
王道オカルトでありながらも一捻りあるストーリーで、ヴィジャ盤をしっかり生かしつつインパクトのあるシーンも盛り込まれている良作!
よく批判される登場人物のアホ行動も大してない上、親友たちの死によるパニックで説明できる(されている)ため問題なし。
多少グロい描写はあるもののエロはなく、ドッキリもほぼなし。小細工なしの直球勝負でチープ感も出なかったのは素晴らしい!
ただ、ストーリーの後半には若干投げやり感というか雑さというか、無理やりな感じが。演出の盛り上がりとか尺の都合とかあるんだろうけど「なんで?笑」とか「こうすればいいじゃん」って思うところがちょいちょい、ね笑
まぁそこをツッコむのも楽しいとは思うけど( ̄ー ̄ ;)
あとは幽霊のビジュアルかな。決して悪くはないけれど、長時間かなりはっきり映りこんでくるのであまり怖さを感じない。特にラストの暖炉の前で揉めるシーンとか。
できればもう一工夫ほしかったところ。
まぁでも邦題の変化球・B級感に反して王道良ホラーかなって感想でした!
この邦題、賛否両論だけど僕は好きかな!笑
よければ観てみてーっ!!
ポゼッション・エクスペリメント 新旧ホラー要素てんこ盛り!?
ポゼッション・エクスペリメント
総合:84点
怖さ:☆☆☆★★
盛り込み:☆☆☆☆★
2015年のエクソシズムホラー。
エクソシズム系はパッケージでわかりやすいね!( ̄▽ ̄ )
「ホラー映画を見飽きたユーザーの心もぐさり刺すホラー映画がここに」・・・ほう。観させてもらおうっ!!笑
男子大学生ブランドンは熱心に受けている宗教学の授業の課題で悪魔払いについての映像レポートを作成することに。若干不真面目なクラスメイトのクレイと組むことになったブランドンは悪魔払い中に神父を含む数人が亡くなった事件を見つける。ブランドンは調査を進め、ついに現場の屋敷を訪れる。
何者かの気配を感じながら屋敷の奥でヴィジャ盤を見つけた二人。ブランドンはこのヴィジャ盤で悪魔が存在するのかどうかを確かめるため、自分の体を悪魔に差し出す実験映像をネット中継し、課題レポートにすると決意。
ブランドンの熱意により、最初は冷めていたクレイもやる気を出し、いざ神父を呼んで実験をしようとしたものの、悪魔に体と魂を売るとは何事だ!と教会から断固拒否されてしまう。
それでも諦めない二人は美人医学部生のレダの協力と、ネットで集めた多額の寄付金で霊媒師を雇い、ついに実験とその中継が開始される・・・
アメリカ制作で最近の若者を対象にしたネットと悪魔払いの融合作。
テーマはすごくいいし、ストーリー構成も非常に良い。起承転結の4パートにはっきり分かれており、スムーズかつテンポの良い流れでとても観やすい。
「パルス」のような時代錯誤も、レンタル開始したばかりの新作だからないし、「イット・フォローズ」のような安っぽさもない。悪魔払いの鉄板のようなシーンも盛り込まれていて演技・演出も良かった!
ただ、ところどころ「ん?」ってなるシーンがあったり、説明不足なのかどうなのか、わかりにくい描写も若干。
それと詰めの甘さ。物語の背景や重要なパーツがうまく掘り下げられてない感が否めない。「お?」って思わせるようなところが多い一方で作品の映像だけで解釈するとなるとかなりシンプルで味気ないものになってしまうのが残念。
それと、これは賛否両論だろうけど時々安っぽい演出・映像もある笑
最初の雷のシーンも結構ドイヒーだけど、ラストのブランドン無双シーンも笑えちゃうような演出。嫌いじゃなかったけど、怖くはなくなっちゃってたかな笑 終わりあっけなかったし。
ただ、何か昔の映画のオマージュっぽい雰囲気もあったりしたからリスペクトとかあるのかも。より詳しい人だったらもっと突っ込んだ評価できるのかもしれない。
実はこの映画かなり盛りだくさんの内容で、悪魔・エロ・グロ・屋敷・虫・陰謀・警察・ミステリーなどのキー要素がありつつ、古いビデオ映像から最新のネット中継映像までいろいろな手段の映像が観れるお得作品・・・なのにそれぞれが弱いorほぼ無いっていうほどだから流されてしまい、観終わった後「ほーん」って感じに終わってしまう。
もっと時間使っていいから作り込んでほしかったな。
まぁ試みとしては非常に良かったけど、60%試みのまま終わってしまったような映画だったかな。
アザーズ まさにゴシックの最高傑作
総合:85点
怖さ:☆★★★★
上品:☆☆☆☆★
ニコール・キッドマン主演の2001年制作映画。
制作にはあのトム・クルーズが加わった「アザーズ」はゴシックホラーのレジェンドとして高い評価を受けているらしいのでどんな映画なのか観てみました。
第二次世界大戦が終結し、グレースは二人の子供と共に大きな屋敷の中で未だ帰らぬ夫の帰りを待っていた。以前屋敷では使用人を雇っていたが、突然姿を消してしまったそうで、新たに3人の使用人が雇われることになった。
使用人に屋敷の規則を伝えるグレース。部屋を移動する際には必ず複数のドアを同時に開いておかないことや、すべてのドアには鍵をかけること、カーテンは閉めたままにすることなど、変わった規則がいくつも決められているのは二人の子供が光アレルギーであるからだという。
しかし3人の使用人が来てからというもの、ドアが開きっぱなしになっていたり、カーテンが開いていたり、屋敷の中で騒音がしたりと奇妙なことが頻繁に起こるように。
使用人を疑うグレースであったが、すぐに何者かが屋敷に潜んでおり、娘の一人がすでに接触していることに気づく。急いで神父を呼ぼうと屋敷を出た彼女が出会ったのはグレースの夫チャールズであった・・!
なるほど、これは確かに今までのとは違うぞっ!
今まで「ゴシックホラー」ってあんまりよく分からない感じがあったけど、これを観たらイメージがついたし「私はゴースト」とかがゴシックなんだなっていうのも理解できた( *`ω´)
(ってか「私はゴースト」ってほぼこれのオマージュなんじゃないかって感じの作品だな笑)
この映画自体はあまり怖いところがなくてむしろミステリー系っぽい感じなんだけれど、屋敷の雰囲気や映像の感じが上品に精錬されててB級映画とは全く違う「劇」を見てるような感じかな。
悲しいストーリーも良かった!
完成されてて「こうしたら良かった」なんてとこは全くないのだけど、やっぱり独特の暗さとじっくりと時間をかけて進む展開に眠くなったり退屈する人が出るのも頷ける。
特に起承転結の起と承が長いんだよね笑
まぁここがあるからこそ雰囲気があるって感じだから仕方ないんだけれど!
とにかく怖いとこが見たいんだぁっていうこの映画に向かない人は予告編に怖いとこ全部まとまってるからそれでいいと思う( ̄ー ̄ )
怖くはないけど確かに良作だと思います。
とにかくニコール・キッドマンがハマリ役&美しかったです笑